夜明けを望むか

eiga.com

試写!!

2月入ってやっと初見で映画観た

 

神経病専門病棟で初めて臨床医師として勤務することになったメチャクチャ研究が好きな医師が主人公なんですけど、本当にメチャクチャ研究が好きで良かった。夜遅くに帰宅してからも夕飯食べる傍ら学術文献を読んでて、フィクションの研究者みたいだった

患者で実験(ボールを投げたり音楽を流したりして反射行動を試すためのもので、マッドサイエンティストではないです)をしてそれを仲間の医師にすごくね!?て言って回るところ、大変うれしそうで良かったです

 

なんだろう理系をかじってたからなのか実験成果が出ているよという描写がメチャクチャ面白かったですね

特定の音楽を流すことで自発的な食事が可能になる患者とか他人と身体的接触をすることで歩行ができる患者とかいろいろいたんですけど、「床の模様が消えている箇所で歩行を止め、模様を書き足すと窓辺までまっすぐ歩いた」患者の女性がいて、それが一番面白かった

 

タイトルにもなっているレナードは幼少期読書が大好きで、一切の動作ができない今も、なんだろうあれ アルファベット表?を指して名前を綴らせる試行で哲学書かな 本の一部を綴ろうとしたような行動があって、あ~体は眠っていてもちゃんと生きてて自分を覚えてるんだなあ~と思った(クソバカ?)

 

認可前の新薬を投与するなどいろいろあってレナードが目を覚ました夜がメチャクチャ良くて

「とても静かだ」「夜だよ」「僕は起きてる」ていう会話があり

邦題ではあるけど『レナードの朝』てタイトル、たとえ世界は夜でもレナードにとっては明るい朝だったんだなあと、なんか……ちょっと泣いた

あとキラーフレーズ的なもので言うと「あの子が目覚めてこの世界には何があるの?」ていうレナードの母親からの問いに「あなたが(いる)」て答えてたセイヤー医師でちょっと泣きそうだった

ヤバいなんか久しぶりに書いたら文章が無限になってしまう、普段からこうであれよ

 

とはいえもちろん問題も起こってこれまで物いわぬ人形のようだった患者が意思を話し動くようになって解放運動みたいなのが起こってしまった……すごい怖かった……そのとき同時に副作用?ていうか症状の再発?してしまってみんな痙攣?チック症状?が出てるんだけど俳優の演技がうますぎてな

 

目が覚めても一人で歩けて話せても結局自分は病人だから、て想いを寄せていたポーラという女性に別れを告げて立ち去ろうとするレナードだけでもう辛かったんだけどポーラは彼の震える手を引き寄せてダンスを踊り、レナードの表情も穏やかになり痙攣も治まっていくのですが……

泣くだろ

そんなん

勘弁してくれ

 

何を言ってるのかわからなくなってきた……人付き合いが苦手でせっかく味方になってくれた看護師からの食事の誘いも断っていたセイヤー医師が、ラストシーンでは弾かれたように駆け出して自分から食事に誘っていて、それがまったく同じ場所だったのがす~ごいうれし~になった。

レナードに「死んでいるのはあんたのほうだ」とまで言われたセイヤーが人生に人としての楽しみを見いだせるようになったんだな~と

 

わたし痛いのが無理だから医療ドラマが苦手なんだけどこれは開腹手術とかないので最後まで観られました。ただやっぱしんどさはあったので仕事でないと観なかったな